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AGA(男性型脱毛症)の治療をオンラインで始めたいけれど、クリニックの数が多すぎて選べない。費用やプラン内容がバラバラで、結局どこが自分に合うのか分からない。そんな悩みを抱えている方は少なくありません。

結論として、AGAオンライン診療は「年間の総額費用」「処方される治療薬の種類」「診療時間の柔軟さ」の3つを軸に比較すると、自分に合ったクリニックを見つけやすくなります。

この記事では、予防・発毛それぞれの費用相場から、治療薬の違い、オンラインと対面の使い分け、受診の流れまでを一つずつ整理しました。読み終わるころには、自分がどのクリニックに申し込めばいいか判断できる状態になっているはずです。


AGAオンライン診療の費用相場を治療プラン別に比鮫する

AGA治療のオンライン診療は自由診療のため、クリニックごとに料金が異なります。まずは「予防プラン」と「発毛プラン」それぞれの月額相場を知っておくと、割高なクリニックを避けやすくなるでしょう。

さらに、薬代だけでなく診察料や送料を含めた年間総額で比較することが、長く治療を続けるうえでの基本になります。以下で治療プランごとの費用感を見ていきましょう。

予防プランの月額費用は1,000円台から6,000円台が目安

抜け毛を抑えることを目的とした予防プランは、月額1,000円台から6,000円台がオンライン診療の相場です。

予防プランで処方される薬は、主にフィナステリド内服薬になります。フィナステリドは、脱毛の原因となる男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑える働きがあり、2005年に厚生労働省から承認を受けた国内初のAGA治療用内服薬です。

12か月分をまとめて契約する定期プランでは、月あたり1,000円台まで抑えられるクリニックもあります。一方、単月契約の場合は月3,000円から6,000円程度になるケースが多い傾向にあります。

ただし、先発医薬品(プロペシア)を選ぶかジェネリック医薬品(後発医薬品)を選ぶかで、月額に数千円の差が出ることもあります。ジェネリック医薬品は先発品と同じ有効成分を含みながら価格が抑えられているため、費用を気にする方は選択肢に入れておくとよいでしょう。

発毛プランの月額費用は5,000円台から15,000円台が目安

薄毛が進行している方や発毛を目指す方向けのプランは、月額5,000円台から15,000円台が相場の目安です。

発毛プランでは、フィナステリドまたはデュタステリドの内服薬に加え、ミノキシジル(内服または外用)を組み合わせるのが一般的な構成になります。フィナステリドやデュタステリドで脱毛を抑えつつ、ミノキシジルで発毛を促すという考え方で、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも推奨度の高い治療法として位置づけられています。

12か月以上のまとめ買い定期プランを利用すると、月額2,000円台まで下がるクリニックもある一方、単月契約や外用薬を追加した場合は月10,000円を超えることもあります。

発毛プランは予防プランに比べて薬の種類が増える分、費用が上がりやすくなります。最初は予防プランから始めて、医師と相談しながら発毛プランに切り替えるという段階的な進め方も選択肢のひとつです。

薬代に加えて診察料と送料を含めた年間総額で判断する

月額の薬代だけを見て選ぶと、あとから想定外の出費が発生することがあります。年間の費用を比較する際は、薬代に加えて診察料と送料を合算した「実質の年間総額」で判断しましょう。

オンライン診療で発生する費用の内訳は、主に次の3つです。

  • 薬代(月額):予防プランで約1,000円から6,000円、発毛プランで約5,000円から15,000円
  • 診察料:無料から1,650円程度(クリニックにより異なる)
  • 送料:1回あたり0円から550円程度

たとえば、月額薬代が3,000円のクリニックでも、毎月の診察料が1,650円、送料が550円かかると、年間では合計62,400円になります。一方、薬代が3,500円でも診察料・送料が無料であれば年間42,000円に収まります。

多くのオンラインクリニックでは、12か月分のまとめ買いで送料を1回分に抑えられる仕組みも提供しています。治療は半年以上の継続が前提になるため、長期的な視点で年間総額を比較することが大切です。


AGA治療のオンラインクリニックを選ぶときの比鮫ポイント

費用相場がわかったら、次に確認すべきはクリニック選びの具体的な基準です。料金だけでなく、治療薬の種類や診療時間、副作用が出た際の相談体制まで含めて比較すると、継続しやすいクリニックを選びやすくなります。

ここでは、後悔しにくいクリニック選びのために確認したい4つの視点を解説します。

1年間の実質負担額が費用相場の範囲内かを確認する

最も優先すべきポイントは、1年間の実質負担額が相場から大きく外れていないかどうかです。

AGA治療は自由診療のため、同じ薬を処方しても価格設定はクリニックごとに異なります。予防プランであれば年間12,000円から72,000円程度、発毛プランであれば年間60,000円から180,000円程度が目安の範囲です。

比較する際は、公式サイトに掲載されている「月額最安値」だけで判断しないよう注意してください。12か月まとめ買いの場合のみ適用される価格だったり、初月限定の割引価格だったりするケースがあるからです。

2か月目以降の料金、診察料の有無、送料の金額を含めた年間の総額を計算し、相場の範囲内に収まっているかを確認しましょう。極端に安い場合は、サポート体制や薬の品質についても確認しておくと安心です。

薄毛の進行度に合った治療薬を処方しているか確認する

クリニックによって、取り扱っている治療薬の種類や組み合わせが異なります。自分の薄毛の進行度に合った薬を処方してもらえるかどうかは、見落としやすいけれど大切なポイントです。

たとえば、薄毛がまだ初期段階であれば、フィナステリド単剤の処方で対応できるケースが多いとされています。一方、頭頂部や生え際の薄毛が目立ってきている段階では、デュタステリドやミノキシジルとの併用が検討される場合もあります。

フィナステリドしか取り扱いがないクリニックでは、薄毛が進行した際にクリニックを変更する必要が生じることもあります。将来的な進行も見据えて、複数の治療薬を取り扱っているクリニックを選んでおくと、途中での乗り換えの手間を減らせます。

どの薬が自分に合うかは、医師が症状や体質を踏まえて判断する領域です。自己判断で選ぶのではなく、診察時にしっかり相談しましょう。

夜間や休日でも予約できる診療時間の長さで選ぶ

AGA治療は数か月から年単位で続けるものです。仕事や生活のリズムに合わせて受診しやすいかどうかは、治療を継続するうえで見逃せない条件になります。

オンラインクリニックの診療時間はクリニックごとに異なり、平日は22時まで対応しているところもあれば、土日祝日も含めて24時間予約を受け付けているところもあります。

平日の日中しか予約できないクリニックだと、仕事が忙しい時期に再診が後回しになり、薬が途切れてしまうリスクが生まれます。AGA治療薬は服用を中断すると再び脱毛が進行するとされているため、途切れなく治療を続けられる環境を整えることが重要になってきます。

診療時間だけでなく「予約の取りやすさ」も確認しておくと安心です。人気の時間帯は枠が埋まりやすいため、予約の空き状況がリアルタイムで確認できるシステムを導入しているクリニックは便利でしょう。

副作用が出たときに対応できる相談窓口があるか確認する

AGA治療薬には、頻度は高くないものの副作用が報告されています。副作用が出た場合にすぐ相談できる体制があるかどうかは、安心して治療を続けるための条件です。

プロペシア(フィナステリド)の添付文書によると、48週間の臨床試験で276例中11例(4.0%)に副作用が認められ、リビドー(性欲)減退が1.1%、勃起機能不全が0.7%と報告されています。

オンライン診療では画面越しの診察になるため、対面に比べて相談のハードルが上がると感じる方もいるかもしれません。チャットやメールで随時相談を受け付けているクリニック、あるいは臨時の再診にすぐ対応できるクリニックを選んでおくと、異変を感じたときに迅速に動けます。

副作用が出た際の薬の変更や用量調整にも柔軟に対応してもらえるかは、契約前に確認しておきたい点です。


AGAオンライン診療で処方される治療薬の種類と選び方

AGAのオンライン診療で処方される薬は、大きく「脱毛を抑える薬」と「発毛を促す薬」に分かれます。それぞれの薬の特徴を理解しておくと、医師との相談がスムーズになるでしょう。

ここでは代表的な3種類の治療薬と、その使い分けについて整理します。なお、治療薬の効果には個人差があり、使用にあたっては必ず医師の診察を受けてください。

フィナステリドは薄毛が気になり始めた初期段階で選ばれやすい

フィナステリドは、AGA治療において最初に検討されることが多い内服薬です。2005年に厚生労働省から製造販売の承認を受けており、日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも推奨度A(行うよう強く勧める)に分類されています。

フィナステリドの作用は、5α還元酵素II型を阻害して、テストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるのを抑えるというものです。DHTはヘアサイクルを乱して髪の成長期間を短くする原因とされているため、その生成を抑えることで抜け毛の進行を遅らせる効果が期待されています。

効果が確認できるまでには、一般的に6か月程度の継続が必要とされています。服用をやめると再びDHTが生成されるため、効果を維持するには継続使用が基本です。

副作用として、リビドー減退、勃起機能不全などが報告されていますが、その発生率は1%未満とされています。妊娠中または妊娠の可能性がある女性は、フィナステリドに触れることも禁忌とされているため、家族がいる場合は取り扱いに注意が必要です。

デュタステリドはフィナステリドより広い範囲をカバーする

デュタステリドは、2015年に厚生労働省から製造販売の承認を受けたAGA治療用の内服薬です。フィナステリドと同様に推奨度Aの評価を受けています。

フィナステリドが5α還元酵素のII型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します。この違いにより、DHTの抑制範囲がフィナステリドよりも広く、臨床試験では約1.6倍の増毛効果が確認されたと報告されています。

薄毛が頭頂部だけでなく広範囲に及んでいるケースや、フィナステリドで十分な効果が得られなかったケースで検討されることがあります。

副作用の種類はフィナステリドとほぼ同じですが、デュタステリドの方が発生頻度はやや高いとされています。承認時の国際共同試験では、557例中95例(17.1%)に副作用が報告され、主な症状は勃起不全(4.3%)やリビドー減退(3.9%)でした。

フィナステリドとデュタステリドのどちらを使用するかは、薄毛の進行度や体質によって判断が分かれるため、医師との相談が必要です。

ミノキシジルは内服と外用があり頭皮環境の改善を目指す

ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは異なる仕組みで発毛を促す治療薬です。頭皮の血流を改善し、毛乳頭細胞や毛母細胞への栄養供給を促進することで、髪の成長を助けるとされています。

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、ミノキシジル外用薬は推奨度A(行うよう強く勧める)に位置づけられています。外用タイプは第1類医薬品としてドラッグストアでも購入でき、男性用は濃度5%が標準です。

一方、ミノキシジル内服薬(ミノキシジルタブレット)は、もともと高血圧治療薬として開発された経緯があり、日本国内ではAGA治療薬としての厚生労働省承認を受けていません。そのため、同ガイドラインでは推奨度D(行うべきではない)と判定されています。ただし、多くのAGAクリニックでは医師の判断のもとで処方されている実態もあります。

外用薬の主な副作用には、塗布部位のかゆみやかぶれがあります。厚生労働省の調査によると、外用薬における副作用の発生率は8.82%で、重篤な副作用の報告はなかったとされています。内服薬の場合は、動悸、息切れ、むくみなど循環器系の副作用が生じる可能性が指摘されています。

症状に応じて予防と発毛の治療薬を併用する場合もある

AGA治療では、脱毛を抑える薬と発毛を促す薬を組み合わせて使うことが少なくありません。

フィナステリドやデュタステリドは、DHTの生成を抑えて「これ以上抜けないようにする」役割を担います。一方、ミノキシジルは「新しい毛を生やす」役割です。このように作用の方向性が異なるため、併用することで相乗的な効果が期待されるとされています。

たとえば、薄毛がまだ軽度であればフィナステリド単剤から始め、半年から1年続けても改善が見られない場合にミノキシジルを追加するという進め方があります。逆に、初診時点で薄毛がある程度進行している場合は、最初からデュタステリドとミノキシジルの併用を提案されることもあります。

ただし、薬の種類が増えれば、副作用のリスクや費用も増加します。どの組み合わせが自分に合っているかは、医師が薄毛の進行度や健康状態を見たうえで判断する領域なので、自己判断での併用は避けてください。


AGAオンライン診療と対面診療の違いから合う方法を選ぶ

AGA治療にはオンラインと対面、2つの受診方法があります。それぞれの長所と短所を知っておくと、自分の生活スタイルや症状に合った方法を選びやすくなるでしょう。

どちらか一方に限定されるわけではなく、組み合わせて利用する方法もあります。

オンライン診療は通院不要で投薬治療に特化している

オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使い、自宅からビデオ通話で医師の診察を受けられる仕組みです。処方された薬は自宅に配送されるため、通院の手間がかかりません。

オンライン診療が向いているのは、次のような方です。

  • 近くにAGA専門のクリニックがない地方在住の方
  • 仕事が忙しく、通院する時間を確保しにくい方
  • まずは投薬治療(内服薬・外用薬)から始めたい方
  • 人に知られずに治療を進めたい方

対面診療に比べて診察料が無料のクリニックが多く、交通費もかからないため、年間の治療費を抑えやすい傾向にあります。月1回通院で往復交通費が1,000円かかる場合、年間で12,000円の差が生まれます。

一方、画面越しの診察では頭皮を直接確認できないため、投薬治療以外(注入治療や植毛など)の選択肢は基本的にありません。AGA以外の脱毛症(円形脱毛症、脂漏性皮膚炎など)の可能性がある場合は、対面での受診が勧められます。

対面診療は触診や血液検査で頭皮状態を詳しく確認できる

対面診療では、医師が直接頭皮の状態を確認し、マイクロスコープ検査や血液検査も院内で完結できます。これがオンライン診療にはない大きな利点です。

特に、以下のようなケースでは対面診療が向いています。

  • 薄毛の原因がAGAかどうか判断がつかない初診時
  • 治療を半年以上続けても効果が実感できないとき
  • 副作用が出て、詳しい検査が必要になったとき
  • 注入治療(メソセラピーなど)や植毛を検討しているとき

血液検査は、AGA治療薬による肝機能への影響を確認するためにも使われます。検査費用の相場は1回あたり5,000円程度で、治療開始前と、その後半年から1年ごとに実施されることが一般的です。

対面診療は通院の手間やコストがかかるものの、触診や機器を使った分析によって、より正確な状態把握ができる点が強みです。

オンラインと対面を組み合わせて利用できるクリニックもある

オンラインと対面のどちらか一方に絞る必要はありません。両方に対応しているクリニックを選べば、場面に応じて使い分けることができます。

たとえば、初診は対面でマイクロスコープや血液検査を受け、2回目以降はオンラインで薬の処方だけを受けるという流れが考えられます。副作用が気になったときだけ対面に切り替えるという使い方もできるでしょう。

全国に複数の院を展開し、オンラインと対面の両方に対応しているクリニックもいくつか存在します。転勤や引っ越しが多い方にとっては、住む場所が変わっても同じクリニックで治療を継続できるというメリットがあります。

初めてAGA治療を受ける方は、まずオンラインで気軽に相談し、必要に応じて対面での検査を組み合わせるという始め方が、心理的にもハードルが低いかもしれません。


AGAオンライン診療を受ける流れと事前に準備すること

オンライン診療は、初めての方でもスマートフォン1台あれば受診できるシンプルな仕組みです。「思ったより簡単だった」と感じる方が多いようですが、事前に流れを知っておくとさらにスムーズに進められます。

ここでは、予約から薬の到着までの3つのステップを順番に説明します。

スマホから予約して事前問診で頭皮の状態を報告する

AGAオンライン診療の第一歩は、クリニックの公式サイトやアプリから診察の予約を取ることです。多くのクリニックでは、24時間いつでもウェブ上で予約を受け付けています。

予約後に、事前問診の入力を求められます。問診の内容は主に以下のような項目です。

  • 薄毛が気になり始めた時期
  • 現在の髪の状態(生え際、頭頂部など)
  • 家族に薄毛の方がいるかどうか
  • 現在治療中の病気や服用中の薬
  • アレルギーの有無

一部のクリニックでは、頭皮の写真を事前にアップロードするよう案内されることもあります。正面、頭頂部、側面から撮影した写真があると、診察時に医師が状態を把握しやすくなります。

事前問診は5分から10分程度で完了するものが多く、スマートフォンだけで手続きが済みます。

ビデオ通話で診察を受けて治療薬のプランを決める

予約時間になると、クリニックの診療システムまたはアプリを通じてビデオ通話が始まります。診察時間は10分から15分程度が一般的です。

医師は事前問診の内容をもとに、頭皮の状態や薄毛の進行度を画面越しに確認します。その上で、治療薬の種類やプランの提案を行い、費用の説明もこの場で行われます。

診察中に確認しておきたいポイントは次の通りです。

  • 処方される薬の名称と月額費用
  • 薬の効果が現れるまでの期間の目安
  • 副作用の可能性と、発生した場合の対応方法
  • 次回の受診タイミング

治療を開始するかどうか、その場で決める必要はありません。一度持ち帰って検討しても問題ないクリニックがほとんどです。ただし、薬を処方されなかった場合には、診察料が別途発生するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

治療薬は最短で当日から翌日に自宅へ配送される

診察後に処方が決まると、治療薬が自宅に配送されます。配送のスピードはクリニックや地域により異なりますが、最短で当日発送、翌日到着に対応しているところもあります。

配送にあたっては、中身がAGA治療薬であることが外から分からないようプライバシーに配慮した梱包がされているクリニックが多い点も、オンライン診療ならではの利点でしょう。

送料は1回あたり0円から550円程度で、12か月分のまとめ買いをする場合は送料が1回分で済むケースが一般的です。

薬が届いたら、同封の説明書や医師の指示に従って服用を開始します。治療の効果を判断するまでには6か月程度の継続が推奨されているため、途中で自己判断でやめず、次回の診察で経過を医師に報告しましょう。


AGAオンライン診療を始める前に確認しておきたい注意点

オンライン診療は手軽で便利な反面、対面診療とは異なる制限もいくつかあります。治療を始めてから「知らなかった」と後悔しないよう、事前に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

画面越しの診察では頭皮の触診や詳細な分析ができない

オンライン診療の最大の制約は、医師が直接頭皮に触れて確認することができない点です。

対面診療で行われるマイクロスコープ検査(拡大鏡で毛穴や毛髪の太さを観察する検査)や触診は、オンラインでは実施できません。そのため、薄毛の原因がAGAなのか、それとも円形脱毛症や脂漏性皮膚炎など別の疾患によるものなのかを、画面越しの視診だけで正確に判別するには限界があります。

特に、初めてAGA治療を検討する方で、自分の薄毛がAGAかどうか確信が持てない場合は、一度対面で医師の診察を受けてから、オンラインに切り替えるという進め方が安心できるでしょう。

また、血液検査もオンラインでは行えないため、治療薬による肝機能への影響を定期的にモニタリングしたい方は、対面診療を併用する方法を検討してみてください。

注入治療や植毛などの施術はオンライン診療では受けられない

AGAの治療法には、投薬以外にも注入治療(メソセラピーなど)や自毛植毛といった選択肢が存在します。ただし、これらはすべて対面での施術が必要で、オンライン診療の範囲では対応できません。

オンライン診療で対応できるのは、内服薬と外用薬の処方のみです。そのため、投薬治療で十分な効果が得られなかった場合や、すでに薄毛がかなり進行している場合には、対面で施術が受けられるクリニックに切り替える必要が出てきます。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、自毛植毛は男性型脱毛症に対して推奨度B(行うよう勧める)と評価されています。一方、人工毛植毛は推奨度D(行うべきではない)で、アメリカでは禁止されている治療法です。

まずは投薬治療から始め、効果を確認したうえで次のステップを検討するのが一般的な流れです。

個人輸入による治療薬の購入は安全性が保証されていない

AGA治療薬を、海外の通販サイトや個人輸入代行業者を通じて自分で購入する方法も存在しますが、この方法には大きなリスクが伴います。

厚生労働省は、医薬品の個人輸入について「品質、有効性及び安全性の確認がなされていないものがある」と注意喚起を行っています。

個人輸入には、主に以下のリスクが指摘されています。

  • 偽造品のリスク:正規品と同じ有効成分が含まれていない粗悪品が混入している可能性がある
  • 健康被害の自己責任:個人輸入した薬で副作用が生じても、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象にならない
  • 用法・用量の誤り:医師の指導がないため、自己判断で誤った量を服用してしまう恐れがある

オンライン診療の普及により、医師の診察を受けたうえで正規の治療薬を自宅に届けてもらうことが可能になりました。費用面でも、オンライン診療の価格は年々下がってきており、個人輸入と大きな差がないケースも増えています。

安全に治療を続けるためには、必ず医療機関で処方を受けることをおすすめします。