不妊治療の現場では、「ステップアップ」という考え方が広く用いられています。
最初にタイミング療法を数回行ってみて、結果が出なければ次に人工授精を数回行ってみる、それでも妊娠に至らなければ次は体外受精、といった感じで徐々に医学的介入のレベルを上げていく方法です。
当院では原則、この「ステップアップ」という方法は用いません。
ご夫婦が妊娠に至らない因子はどこにあるのか?(仮に原因不明不妊であっても何が最も疑わしいのか?)をご夫婦と一緒に考え、では、その因子を乗り越えるためには何を実施すれば乗り越えられる筈なのか?という考え方で治療法および実施回数を決定していきます。
一般的には「超音波で卵胞の大きさを計測して排卵日を予想し、性交渉のタイミングをアドバイスする」と考えられているようですが、当院では多少異なった考え方をします。
当院では、「不妊を訴えるカップルのうち、現在の科学的根拠に基づいて最も妊娠しやすいであろうと考えられる性交渉が実行できていないご夫婦」の不妊因子が「性交渉の持ち方」にある可能性があると考え(性交渉因子)、タイミング療法は、この性交渉因子の治療法である、と位置付けています。
即ち、タイミング療法での超音波所見は排卵日を予想するためにおこなうのではなく、現在の状況が排卵前なのか後なのかを判定する材料として用い、それに応じて性交渉をどの程度行えばよいのか(あるいはしないほうがいいのか)をお話しさせていただきます。
一般的に「人工授精」は「精子を子宮腔内に注入すること(子宮内精子注入法:IUI)」と考えられていますが、実際には精子を注入する部位により、腟内精液注入法(IVI)・子宮頸管内精液注入法(ICI)・子宮内精子注入法(IUI)・卵管内精子注入法(FSP)・卵胞内精子注入法(IFI)などがあります。
当院では考え得るご夫婦の不妊因子によりこれらの方法を使い分けています。
但し、これらの方法には科学的に妊娠率を上昇させることが証明されていないものもあり、ステップアップとして行うべき方法ではないと考えます。
各々の方法の概要につきましてはこちら「人工授精総論」をご覧ください。
一般的に「人工授精」という言葉は「子宮内精子注入法(IUI)」を指して用いられています。
前出の通り、当院では「タイミングでは妊娠しなかったので、次は人工授精を試してみましょう」という方法(ステップアップ)は用いません。
人工授精(子宮内精子注入法:IUI)は「子宮頸管因子」、すなわち、何らかの原因により腟内に射精された精子の子宮内への自然遡上が阻害されているであろう場合のみに実施しています。
当院では人工授精の際に、子宮内膜を傷付けないように
- ①超音波で子宮の状態を確認をしながら
- ②極めて柔らかいカテーテルを使用して
人工授精
基本料金 … 15,000円(税込16,500円)
(ただしカテーテル挿入に際しスタイレットを使用した際は17,000円(税込18,700円)となります。)
※日・祝日の場合、3,000円(税込3,300円)加算
当院で排卵誘発を行う場合、以下の2通りの場合があります。
- (1) 排卵障害がある場合に使用する(「排卵因子」の治療法)
- (2) 排卵が正常にある場合、複数個の卵胞発育を目的として使用する(「原因不明だが、軽度の卵管機能低下を疑う場合」の治療法)
(1)(2)では、同じ排卵誘発剤でも全く使用目的が異なっています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 | |
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10:00~14:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ★ |
16:00~20:00 | ○ | ▲ | ○ | ★ | ○ | ◎ | ★ |
- ◎ … 10:00~13:00、14:00~17:00
- ▲ … 16:00~18:30
- ★ … 完全予約制(要医師指示)